概要
一つ前の記事にてQSVEncの修正を行いました。
ここではNVidiaのミドルハイグラフィックボードを搭載したマシンにてAmatsukazeを構築された人向けの記事です。つまりnvencが使えない環境では意味が無い、ちょっと残念な記事となります。それでもQSVEncと比べるとかなり高速なエンコードが可能となりますので挑戦するのも一つの手でしょう。
目標
なるべく前回お伝えしたQSVEncの設定を踏襲しつつ高速化を図ります。
Amatsukaze本体の筐体がMicroATX以上且つNVEncが起動する条件を満たしたグラフィックボードを積んだPCでのお話です。ちなみにGT710でもNVEncが動きますが正直QSVの方が圧勝です。止めた方がいいレベルですので巷の噂を鵜呑みにせず、せめてGTX1050Tiクラスは積んで下さい。これだけでも高速化を図れます。
設定内容
QSVとほぼ一緒ですがNVEncにはAmatsukazeとの連携をする際にハードウェア支援を受ける範囲が限られます。その為設定的にはQSV+CPUを利用した前回とほぼ同様の設定となります。
プロファイル名: NVEncCQPYadif 更新日時: 2022年03月24日 10:23:20 エンコーダ: NVEnc エンコーダ追加オプション: --lookahead 32 --output-res 1280x720 --cqp 28:30:32 --gop-len 90 JoinLogoScpコマンドファイル: チャンネル設定に従う JoinLogoScpオプション: チャンネル設定に従う chapter_exeオプション: MPEG2デコーダ: CUVID H264デコーダ: CUVID 出力フォーマット: MKV 出力選択: 本編とCMを分離 SCRenameによるリネームを行う: No SCRename書式: $SCtitle$\$SCtitle$ $SCpart$第$SCnumber$話 「$SCsubtitle$」 ($SCservice$) [$SCdate$] ジャンルごとにフォルダ分け: No 実行前バッチ: なし 実行後バッチ: 実行後_TS移動しない.bat フィルタ-CUDAで処理: No フィルタ-インターレース解除: Yes フィルタ-インターレース解除方法: Yadif フィルタ-出力fps: 30fps フィルタ-デブロッキング: No フィルタ-リサイズ: No フィルタ-時間軸安定化: No フィルタ-バンディング低減: No フィルタ-エッジ強調: No 2パス: No CMビットレート倍率: 0.5 自動ビットレート指定: No 自動ビットレート係数: 0.4:400:1.6 ニコニコ実況コメントを有効にする: Yes ニコニコ実況コメントのエラーを無視する: Yes NicoJKログから優先的にコメントを取得する: Yes NicoJK18サーバからコメントを取得する: Yes コメント出力フォーマット: 3 関連ファイル(*.err,*.program.txt)も処理: Yes 字幕を無効にする: No マッピングにないDRCS外字は無視する: Yes ロゴ検出判定しきい値を低くする: No ロゴ検出に失敗しても処理を続行する: No ロゴ消ししない: Yes メインフォーマット以外は結合しない: No システムにインストールされているAviSynthプラグインを有効にする: No ネットワーク越しに転送する場合のハッシュチェックを無効にする: Yes ログファイルを出力先に生成しない: No 一時ファイルを削除せずに残す: No PMT更新によるCM認識: なし ロゴ最長フェードフレーム数指定: なし スケジューリングリソース設定: 0:0:0 0:0:0 0:0:0 0:0:0 0:0:0
具体的にはNVEncを利用。デコーダーをCUVIDで多少でもCPU負荷を減らす。そしてYadifを利用するといった所でしょうか
結果
私の環境は何台かあるのですが一番安定したPCはMainPCでしてそこで変換をかけるようにしています。例えば通常はAmatsukazePCで動画圧縮していてCMカットで不服があった場合にMainPCにて処理する場合などがあげられます。MainPCにはi5-10400及びGTX1050Tiが搭載されたPCです。早速やってみましょう。ソースは先日と同じアニメでフレーム数43154を題材としています。147,958,820バイトですが変換速度は約142fpsでした。
結果
ところがロゴ解析からCUVIDの威力が発揮されます。いきなりGPU使用率が80%近くで解析して行って約半分の時間で終了。その後エンコードに入るとなんと372fpsをたたき出します。1050TiでこれだけですからRTX系になったらどれだけをたたき出すのか見当もつきません。それだけ早いです。
圧縮率はほぼ一緒(cqp値は変わらないから)162,366,059バイトでした。多少増えていますね。14MB増といった所です。これなら許容範囲です。破綻も感じられませんでした。
トータル時間が11分に対して4分と大幅に短縮されました。驚きです。これを常用に使いたい所です。
総評
やはり速度面では圧勝といった所でしょうか。AmatuskazePC構成をNVIDIAが載せられるのであればこちらの方が断然早いです。それだけ消費電力も増えますが高速には違いありません。
私の場合先に書きましたがQSVEncで録画変換された物を次の日に見てCMが気になったらMainPCでちゃちゃっと変換してしまいます。このような使い方もアリな気がします。皆さんどうでしょうか?
次回はCMカットの微調整について説明していこうかと思います。
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