概要
今回から数回に渡って私の録画環境を説明したいと思います。というのは過去の個別の記事では録画までの最終体系が見えずらいというお一人のお声でした。なのでシリーズ化してパソコンの配置や内部のソフトなどの細かい設定などを記録させておこうかなと思っています。
なおこのシステムに接続されているアンテナは私の家では「トランスモジュレーションではない」受信装置に繋がれています。ケーブルテレビ会社によってはトランスモジュレーション方式で送っている場合があります。このシステムではその方式は受信できませんのでご自宅の装置の確認を行ってから読み進めて下さい。当方では責任持てませんのでご了承下さい。
全体図
我が家のネットワークを図式化したものを下記に示します。
録画システムだけ抜粋してみました。
ネットワーク的にはインターネットにつながっていますが、システム構築や更新などで利用できる通路は確保されている程度です。
録画システムはRaspberryPi4(以下RPi4)です。ここで録画されたファイルはsambaを利用していてファイル共有されています。録画終了時RPi4からコマンドでWindows10Amatsukazeにジョブ登録されてCMカットと録画ファイルの圧縮を行っています。
そして通常使うMainPCは居間においてあり録画編集済ファイルを閲覧するというような構造です。
そこでCMが取り切れてない等不具合が発生した場合TrimViewerで細かく微調整して再度変換作業をおこなったりもしています。
特徴
なんといっても録画システムと動画カット変換システムを分離している所です。
これにより4ch同時録画が安定して可能となります。
一度録画システムと動画カット変換をまとめて構築したのですがWindows側で構築した場合はドライバの安定度が少々劣っている、ソフト更新や再起動の挙動不審があり断念。またRPi4だけではCPU的に負荷がきつくてDropが多発してしまい断念しました。やはり適材適所ですね。
各ブロックの説明
RPi4録画システム
私はこのシステムのコアとなるCPUをRPi4で組みました。
RPi4
- 圧倒的な省電力かつ適度なCPU性能
他CPUに比べ圧倒的に低消費電力です。またこれで組んでいる方が徐々に増えてきていてシステム構築の際に参考となるサイトが多くなってきました。ヒントが多いというのは心強いです。
RPi4ケース
RPi4は基盤むき出しです。また廃熱処理もしなくてはなりません。一応私が購入したのをリンク張っておきます。色々とケースはありますが写真のように電源、ヒートシンク、ケースファンがセットの方を購入しましょう。商品説明を見て自分が納得するものを選びましょう。
チューナー
- 比較的安定していて安価で購入できるチューナー
4年前程度であれば絶対安定チューナーボード、アースソフト社製PT3という物があったのですがもう生産中止という事で現在取り寄せしようとしても高額になりすぎてとても手が出ません。また接続がデスクトップPC用という事でシステム的にも電力的にも大きくなってしまいます。ですので次点という意味で検討するとPLEX社のPX-W3U4かPX-Q3U4という事になります。
現在有志の方が安定版ドライバを提供されているのでシステム導入のしやすさも抜群です。
ただし最も注意して頂きたいのですがご自宅に導入されている装置で「トランスモジュレーション方式」で配信されている場合このチューナーでは受信できません。ご購入の際にその辺りを調べてから購入した方が良いかと思います。
B-CASカードリーダー
- 複合化するために必須なB-CASリーダー
PX-W3U4のB-CASリーダー部分は有志のドライバでは利用できません。別途B-CASリーダーが必須になります。似たようなカードリーダもあるのですが一番安定しているのが上記SCR3310-NTTComリーダーです。私はもう何年前に買ったか忘れる位昔に買いました。これを買っておけば問題は無いのですが高騰してしまいましたので他に利用できそうな物として
ただし利用できるかは保証できません。私の普段使いのはGemaltoの何世代か前の物みたいです。
B-CASカード
全体図には描かれていませんがB-CASカードが無いと暗号化された状態ですので録画する事はできません。地上波だけなら青色、BS・CSが見たい場合は赤色のB-CASカードが必要となります。
使わなくなったレコーダー等から取り出して利用しましょう。
大容量USBHDD
外付けUSBHDD等が必須です。UASP(USB Attached SCSI Protocol)物は使用できません。USB3.0対応の物が良いでしょう。容量は2TB以上はあった方が無難です。また電源が外部で接続できる物が必要です。RPi4ではセルフパワーでは電力が足りません。また一度RPi4用でフォーマットしなおす必要があります。私のはもうすでに廃版になってしまった取り換え可能なHDDケースに内蔵HDDを入れて接続しています。高い外付けHDDやSSD物だとUASPとかに対応されている様子なので購入時注意が必要です。調べた所上記リンク物は使えそうですが保証は致しません。
Windows10 Amatsukazeシステム
これは何かと申しますと普通のミニタワーデスクトップintel第4世代のWindows10のPCです。
そこにgithubで公開されているAmatsukazeを導入。さらにその中のAmatsukazeServer.vbsを常駐してあるPCです。
Amatsukazeはintel第4世代以上の内蔵GPU機能のQSVを利用するか、CPUに関係なくNVIDIA製GTXシリーズミドルハイクラスのGPUを利用するかのどちらかを搭載したシステムを利用し録画ファイルのCMカット及び動画変換を自動的に行うソフトです。NVIDIAのGPUを選択するのに困ったらNVENC Support MatrixでENCODEの項目でHEVC B Frame supportがYESのボードを選べば間違いありません。
CMカットは精度が高く、余程スポンサー一覧やトレイラー広告などが気にならなければほぼ全部オートでやってくれます。特に触ることが無いのですがたまにWindowsUpdateが働いて再起動したりするので、念のため様子が探れるようにUltraVNCをインストールしておいて外部からリモート操作が出来るようにしてあります。
私のは以前パソコンを購入した際に残ったパソコンをクリーンインストールして使っています。色々な手があると思いますが最新とまでは行かないIntel製ノートパソコンをあてがうのも手だと思います。
補足
RPi4録画システム及びWindows10Amatsukazeシステムにはマウス、キーボード、モニタが接続されていません。全てリモート操作で電源のOFFなどを実行します。(要はほったらかし。)リモート操作はMainPCで行います。
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